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アクシーズファム徹底レビュー:国内外で賛否両論!その理由とは?

  • Writer: Rose
    Rose
  • Jul 9
  • 11 min read
Axes Femme Mannequin in a pink lolita dress beside a clothing rack with vintage-style clothes. Background: checkered fabric, shelves, and "kawaii" sign.

ロマンティックなシルエットに、アンティーク調レースとガーリーさを兼ね備えたAxes Femme(アクシーズファム)は、日本国外でも熱狂的なファンを獲得し、中古市場での再販価格が高騰するほど注目されています。しかし、日本国内での評判や口コミはどうでしょうか?いまだに「オタク女子向け」のブランドというイメージが強いのか、また服の品質評価は満足できるものなのでしょうか。


Axes Femmeとは?|ロマンティックでヴィンテージ風の人気日本レディースブランド

2007年に誕生した日本のレディースファッションブランド、Axes Femme(アクシーズファム)。ヨーロッパの優雅さを取り入れつつ、日常に馴染む可愛らしさを両立したロマンティックかつヴィンテージ風デザインが特徴です。パステルカラー、コルセット風ディテール、花柄刺繍やレース使いなどがブランドの定番で、多くの女性に支持されています。日本全国のショッピングモールに実店舗を構え、楽天やZOZOTOWNなどの大手オンラインショップでも購入可能なため、国内外問わず手に入れやすいのも魅力です。

デザインはフランスのロココ様式やヴィクトリアン、クラシックヨーロッパ美術からインスピレーションを得ており、フリルやハイカラー、コルセット調のボディラインがブランドの象徴。ロリータファッションや乙女系ファッションに近いテイストながら、普段使いしやすいカジュアルさも兼ね備えているため、幅広い層から人気を集めています。


なぜ海外で人気?

2010年代後半、海外の日本ファッション愛好家たちがTumblr(タンブラー)、Instagram(インスタグラム)、TikTok(ティックトック)などのSNSでアクシーズファムのコーディネートをシェアしたことで、ブランドの人気は急速に拡大しました。


高級ロリータブランドのBaby, the Stars Shine BrightやAngelic Prettyと比べて、Axes Femmeはより手に取りやすい価格帯で日本のロマンティックファッションを楽しめるのが特徴です。さらに、中古ショップや海外発送サービス、買付代行を活用することで、海外ファンにも気軽に購入できる環境が整っています。スタイリング動画や開封レビューなどのSNSコンテンツがブランドの認知度をさらに押し上げ、熱心な国際的ファン層の形成に繋がりました。


転売市場の熱狂


海外人気の高まりに伴い、アクシーズファムの中古市場は非常に活発になっています。特に限定品や廃盤アイテムは希少価値が高く、新品定価の2〜3倍もの価格で取引されることも珍しくありません(状態や需要によって変動します)。

しかし、この人気が裏目に出るケースもあります。一部の出品者が希少性を過剰に強調し、実際には大量生産された一般的なアイテムにも法外な価格をつける例が見受けられます。このため、ブランドの「手頃な価格で楽しめる」という本来のイメージと、実際の再販市場での高騰価格とのギャップが問題視されています。

本記事を読む皆さんには、アクシーズファムの多くのアイテムが量産品であることを理解した上で、再販価格が高いからといって必ずしも価値があるとは限らないことを認識していただきたいと思います。賢い買い物のために、オリジナルの販売価格や素材、品質をしっかり確認することが重要です。


購入前に知っておきたいこと


Axes Femme Storefront in Japan

フェアなプライスか?品質とのバランスは…

Axes Femme(アクシーズファム)は、SHEINやH&Mといったファストファッションブランドよりもやや高めの価格帯に位置していますが、その素材や縫製の品質が必ずしも価格に見合っているとは言い難い部分があります。多くのアイテムは軽量なポリエステル混紡素材を使用しており、洗濯を繰り返すうちに毛玉ができたり、型崩れしやすいという声も少なくありません。華やかでヴィンテージ風のデザインながら、実際の耐久性はファストファッションに近いとの評価もあります。


友人が気に入ってきているが、2ヶ月で高いワンピースの糸がぶっ壊れたとか。(20代/女性) Source

一部の購入者からは「ファストファッションの仮面をかぶったブランド」と評されることもあり、頻繁な新作リリースや流行を意識したシーズンコレクション、合成繊維の多用がその理由として挙げられています。


国内における価格帯は、同様のモール系ファッションブランドと比較して同程度かやや高めですが、海外の中古・再販市場では価格が急騰する傾向があります。限定品や人気デザインは新品定価の2倍、3倍で取引されることもあり、実際の品質と市場価格とのギャップが顕著です。 店頭で実際に商品を見て、触れて、試着した上で購入する、いわば“気軽に楽しめるブランド”として捉えるのが現実的でしょう。


Axes Femme Clothing tags. The tags say clothing is made from polyester and is made in China,

中国製ポリエステルが中心?アクシーズファムの製造実態

アクシーズファムの通常ラインは、その多くが中国で製造されています。SHOPLISTなどの通販サイトでは、商品説明欄に「原産国:中国製」と明記されているケースが多く、特にポリエステル素材のアイテムで顕著です。このような海外生産は、価格を中価格帯に抑えつつ、商品展開のスピードを維持するための一般的な手法ですが、「メイド・イン・ジャパン=高品質」という国内イメージとは対照的です。


このような海外製造体制は、アクシーズファムに限らず、多くの日本ブランドでも見られます。国内生産ではコストや供給量の制約があり、海外OEMに依存せざるを得ないのが現状です。


ただし、限定コレクションやブランドコラボ商品など、一部の特別アイテムは日本国内の工場で製造されており、素材や縫製のクオリティも通常ラインより高いと評価されています。これらの国産アイテムは価格も高めに設定されている傾向があります。


Axes Femme budget Lolita costumes

日本と海外での評価のギャップ


アクシーズファムは、日本国内と海外でまったく異なる評価を受けているブランドの一つです。日本では「モール系中価格ブランド」として一定の支持があるものの、「オタク女子向け」「中年女性の無難な服」といった印象を持たれることもあり、5ちゃんねるなどの匿名掲示板では「痛い」「ダサい」といった辛辣な意見も見受けられます。

特にティーンから20代前半向けとして展開されていた初期とは異なり、近年では30代〜50代の女性層が主な購買層となっており、ブランドの方向性にも変化が見られます。一部では「量産型ファッション」や「ファストファッション寄り」との批判もあり、質感やデザインのチープさを指摘する声も少なくありません。


このブランドは、その独特なデザイン哲学と華やかなスタイルで知られていますが、一部の人々からは「痛い」や「やばい」と評されることもあります。特に、オタクや喪女と関連付けられたり、ロリータファッションとの共通点が指摘されたりすることが多いです。Source

一方、海外ではアクシーズファムが「日本らしいロマンティックファッションの入門ブランド」として高く評価される傾向があります。特にTumblr・Instagram・TikTokなどのSNS上では、海外のJ-ファッション愛好者たちが「アクシーズらしい」コーディネートを投稿しており、その独特な世界観が“本格的な日本ファッション”として受け入れられています。


実際には、日本国内では「サブカルチャー系ブランド」としての地位を確立しているわけではなく、ロリータやゴシック系といったジャンルの愛好家からは「本物っぽく見えるが、実際は安っぽい」「ブランドの世界観を真似しているだけ」といった批判もあります。特に、Innocent WorldやBaby, the Stars Shine Brightのような本格的ロリータブランドと比べると、サブカルチャー的な評価軸には乗らないブランドだと見なされています。


それでも海外では、「本物の日本ブランド」としてアクシーズファムの服に特別な価値を見出すファンが存在し、タグ付き未使用品や廃盤アイテムが定価の2〜3倍で取引されるなど、コレクター市場も形成されています。こうした「海外ファンによるロマン化」は、ブランド本来の“手頃で日常使いできるフェミニン服”という位置づけとは大きく異なる現象といえるでしょう。


もちろん、日本国内にも熱心なファンは存在します。SNSや個人ブログで日々コーディネートを紹介するユーザーも多く、万人受けするスタイルや豊富なサイズ展開を理由に、アクシーズファムを長年愛用している層も少なくありません。



働き方改革の時代に見直されるべき「ブランドの裏側」

アクシーズファムのようなファッションブランドを選ぶとき、デザインや価格だけでなく、「その服がどのような労働環境で作られ、販売されているか」という視点も重要です。


親会社IGA株式会社の元従業員による口コミや退職レビューでは、「産休・育休制度の不十分さ」「長時間労働」「休憩が取りづらい」「有給取得の困難さ」「昇格機会の少なさ」といった、従業員の待遇に関する問題点が繰り返し指摘されています。特に女性スタッフに対するサポート体制の弱さや、出産・育児後のキャリア継続の難しさは深刻な課題とされています。


産休などは取れません。社員であれば結婚したら退職か降格となります。女性が9割なのにその辺りは全く充実してません。」 Source

これらの問題は、アクシーズファム固有のものというよりは、日本のアパレル・小売業界全体に共通する構造的な課題でもあります。しかし、だからといって見過ごしてよい問題ではありません。ブランドが掲げる「ロマンティック」「優雅」「ノスタルジック」といったイメージは、現場のスタッフの労働負荷や不公平な待遇と無関係ではないのです。

私たち消費者が「かわいい服」を選ぶとき、その背後にある働く人々の現実にも目を向けることが求められます。企業の透明性、公正な労働環境、そしてスタッフへの継続的なサポート体制は、ブランドの“真の価値”を測る上で欠かせない要素です。


「お店のイメージとはぜんぜん違い、すごく忙しく意外と大変です。…スタッフの入れ替わりが激しく人数が足りないので残業も結構あります。」 Source
「一族経営なこともあり、上の人間に対して意見できる人間が限られており一般社員はあまり意見できない風潮。」 Source
休憩中でも電話対応は当然といった感じで、店舗の外に出て昼食を楽しむことも出来ません。」 Source
「当時の社員の方が辞めるときは半年前に言ってやっと辞めれるか、と言った感じだったので注意が必要。有給は辞める時にやっと消化出来る感じだった。」Source
「被服代で与えられるのは2000円ほどで、社割でも1着すら買えませんでした。また月予算達成時に貰えるのは、チーム全体で5000円でスタッフの多い店舗は損でした。」 Source


アクシーズファムのSDGs対応――進展はあるが、透明性には課題も

近年、アクシーズファムは「持続可能な社会への貢献」を掲げ、SDGs(持続可能な開発目標)に沿った取り組みを積極的にアピールしています。2021年頃から福井県に「ヴィンテージストア」を開設し、後にオンライン展開もスタート。サーキュラーファッションを推進し、古着のリユースやアップサイクルをテーマにしたワークショップも開催しています。


その他にも、FSC認証紙を使ったショッピングバッグの導入や、「SDGsウィーク」と題した店頭イベントの実施など、環境配慮を前面に打ち出す姿勢が見られます。親会社IGA株式会社は「多様な働き方支援企業」の認証も取得しており、雇用や労働環境における公正さを掲げています。


しかしながら、再利用された衣類の数量、廃棄削減の具体的な成果など、SDGs施策の実績に関する詳細データは一切公表されていません。そのため、一部では「見せかけのSDGs」「ブランディング目的では?」という懐疑的な声も上がっています。アクシーズファムのSDGs対応は一歩前進といえるものの、今後は“実効性”と“透明性”の両立が求められるでしょう。



アクシーズファムは買うべき?実際に着てみた感想と評価


アクシーズファムは、ロマンティックで可愛いデザインを気軽に取り入れられる“量産系ファッション”の代表格。レースや刺繍、コルセット風ディテールなど、クラシカルで華やかな雰囲気を好む人にとっては、価格帯とデザインのバランスが取れた選択肢といえます。


ただし、すべてのアイテムが高品質・長持ちというわけではありません。特にポリエステル素材の多用や縫製の甘さから、「見た目は良いが耐久性に欠ける」といった評価も多く見られます。海外の再販市場では価格が過剰に高騰することもあり、「日本ブランドだから価値がある」「レアだから高品質」といった誤解には注意が必要です。

実際の購入においては、**「量産品であることを理解しつつ、デザイン・素材・仕立てを冷静にチェックする」**ことが重要です。特に限定コラボや特別企画商品は、素材や縫製にもこだわりが感じられるため、やや高価でも納得できるクオリティを持つ場合があります。

また、日本国内では実店舗が多く、スタイリングや試着を通じて自分に合った着こなしを探せる点も魅力。店舗ディスプレイも統一感があり、ブランドの世界観に触れる良い機会となります。

アクシーズファムは、雰囲気や世界観の完成度は高い一方で、「価格に見合った品質か?」という点では賛否が分かれるブランドです。SNSで見かけるような幻想的なイメージや、「日本の可愛いファッション」の象徴としての扱いは、実際の製品とのギャップを生むこともあります。

「可愛いから」「日本ブランドだから」ではなく、実物を見て判断する冷静さが求められるブランド。デザインに惹かれるなら試してみる価値はありますが、盲目的に飛びつくのではなく、自分の価値観やライフスタイルに合っているかを見極めて選ぶことが大切です。

 
 
 

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